大岡川桜まつりに参加しました。

 今年で第27回を迎える大岡川桜まつりに、はつこひ市場として学生たちが参加してきました。facebookなどではよく報告していますが、ここでは少し経緯も含めて書いておきたいと思います。

 大岡川桜まつりというのは、他の桜まつりと違い、観光協会などが実施しているお祭りではなく、町内会・自治会を中心に実行委員会を組織しているお祭りであるという点に特徴があります。町内会や自治会などのコミュニティレベルでのまちづくり関わったことがある方であればわかると思いますが、意外と町内会・自治会レベルの横つなぎの連携というのは難しいのですが、これを20年以上継続している点がすごいところです。それでいて、非常に多くの人が訪れる年に一度の大イベントになっています。初黄・日ノ出町のバイバイ作戦も桜まつりを介した日頃の連携があったから成功したと考えています。

 さて、私たちのゼミの学生が参加しているは、正確にいうと桜まつりのイベントの一つである黄金町エリアマネジメントセンター主催の「のきさきアートフェア」の企画の「はつこひ市場」(はつこひ商店会主催)です。

 もともと、学生たちが企画したイベントに隣人祭りというのがあり、近所の飲食店の一品などをあつめて、みんなでご飯を食べましょうという地域交流のイベントでした。アートイベントだけでは地域の交流が進まないのではという学生と地元の方達有志の「地元学生会議」から出てきたアイディアでした。その後、そういったイベントをNPOでもやるべきという声がでて「ワンデーバザール」というイベントができました。NPOと一緒のことを学生がやってもしょうがないということで、隣人祭りはやめて、ワンデーバザールに企画は譲ることとしました。

 また、そんな中で地元ので千葉のご実家に定期的に帰るけれども、農協などに売れない野菜がたくさんあるので売ってもいいですかという地元の方がおり、それらを定期的に売ったり、売れ残った野菜を使って、ワンコインの食事を一人暮らしのお年寄りや、アーティストなどに提供する活動がしばらく続き、そちらを学生達がサポートしていました。

 この地元の方が中心にやっていたイベントが継続できなくなったときに、それにかわる企画として、研究室のOGである臼井さんと学生達が関わる形でスタートしたのが「はつこひ市場」というマルシェイベントです。主催は「はつひこ商店会」臼井さんが中心となり企画を練り、学生たちはその中で、自分たちの活動テーマに応じて、空間の使い方を実験したり関わっています。また、この学生活動、近年は学生の交通費なども自分で稼ぎましょうということになっているので、30日と31日は、輪投げの有料アトラクションをやらしてもらって、稼いでおりました。実はよく誤解されがちなのですが、NPOが学生たちの活動資金を提供していると思われているのですが、そうではなくて、基本的には学生たちは自分たちの活動資金を自分たちで稼ぐことになっているのです。

 もちろん、金銭面以外で、私たちの活動は、地元の商店主の方々、おばさまたち、協力してくださるアーティストたちによって支えていただいています。それがなければ、10年以上も活動は続いてこなかったと思います。

鈴木伸治 研究室

横浜市立大学 | 都市デザイン Yokohama City University Urban Design Laboratory